【制作事例】His Place -升山和明-

愛知県の福祉施設で暮らしながら、独自の感性で作品を生み出している升山和明さんのドキュメンタリーです。

「His Place(彼の場所)」という言葉のとおり、升山さんが心地よくいられる環境、そしてその創作のまわりにある人や風景にカメラを向けました。

升山さんが国際芸術祭あいち2022の出展作家に選ばれたことをきっかけに、この映像を制作し、関連イベントで作品とともに上映されました。

升山さんは、かつて犬山市にあった「清水屋」というデパートをモチーフにしたコラージュ作品を繰り返し制作されています。

本人が言葉で語ることはほとんどありませんが、家族と車で帰る途中に見た風景が記憶の奥に残っているのではないか、と施設の方は話します。 作品からは、やさしく静かな時間が流れているように感じられました。 アート活動をサポートするスタッフのモルヴァンさんは、作者に寄り添いながら、できるかぎり「何もしない」という姿勢を大切にしています。それは、ただ作りたいものを作らせてあげるため。表現の純粋さを守るためです。 それは簡単なことではなく、思いがけず振り回されてしまうこともあるけれど、そうしたやりとりそのものが、美しい営みに見えました。 映像では、そんな創作のまわりにある時間を記録しています。 よろしければ、ぜひご覧ください。